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2020/01/10 15:21

 

親子で対話したり、友人知人と対話することは、人間にとって最も価値のある生き方です。

次の世代に良い贈り物をすることなのです。

 自分の時代をどう生きるかということも大事な点ですが、次の世代の人々にどういう贈り物をしていくのかというのが、実は自分の世代をどう、よりよく生きることにつながると思うのです。

 私たちはしばしば、すぐれた自動車をつくる、すぐれたコンピューターをつくる、そういうたぐいのことに大きな生きがいを感じたり、価値を感じます。

 地球を美しく残そう。緑を残そう、美しい空気を残そうという活動も同じように、あるいはそれ以上に価値があるとは思います。

 それらはそれでとして尊い価値がある生き方といえましょう。

 その前提の上に、最も大事な心がけは、次の世代の子どもをより健康に、

そして思いやりのある、忍耐強い子にしていくかが大事なのではないでしょうか。

 その意味からして、もっとも高貴で、高尚な尊い仕事は育児だと思います。

 それではどのようにして育治をすればいいのでしょうか?

 どうしたら、賢くて、忍耐強く、思いやりのある、

他者を大事にする子に育てるかが課題です。

 その課題のヒントは人間として生まれ落ちてからの

その子の時間と生活空間を拡げる事です。

 赤ちゃんは現時点での感覚しか持っていません。

人間の過去、現在、未来がはっきりと認識できる年齢は10歳前後です。

つまり、この10年の間に時間的領域を拡大できるかが一つの条件です。

 さらに、その人が目に見える領域だけでなく、いろいろな人間群像の中で、

想像力を働かせ、自分を客観視できる、空間的領域を拡げる事が大事です。

 これら、時間的想像力と、空間的想像力は子どもだけでは創り上げられません。

 それを創り上げる原動力は自分と他者の対話なのではないでしょうか。

 対話は自他の考え、体験等のその人固有のスタンス

ある行動をとる際の、姿勢や立場)を披露して、立場の違いを話し合い、

より深い人生に対する考え方を深める重要な行動です。

つまり、自分の考え方をもう一歩拡大するためにはどうしても、

先に生まれ、多様な経験をした他者の存在が必要なのです。

 例として、私たちが経験してないおじいさん、おばあさんの体験を聞いた孫は、

自分は体験していないにも関わらず、遠い昔の経験を疑似体験できるのです。

 このように子どもたちとの対話によって、想像力が働き、人への想いやりもより深くなります。

 つまり、人は他者との対話によって、自分とは違う考えがあることと

未知の領域を理解することができるのです。

 仏教の言葉の中に”同苦”という言葉がありますが、

同じ心情、体験を味わい他者への慈しみの感情が生まれるのです。

 対話は自他の差異も認識できるようになります。 

この差異を認識する事によって、自分との共存の概念も生まれます。

 親子間の対話が十分でない場合は、子どもなりの考えは確立できますが、

より重層的、多角的な認識は拡がっていかないのです。

 自分とは違った経験を持ち、違うアプローチの中から、

自他の相違と一致をみつけた経験は、人としてより重層的な幅のある考えと

他者への思いやりが構築できたことを意味します。

 人間関係の生活領域においても、自己と他者の差異を正しく

認識する事は重要なことであり、その差異を認識し、

自分と違った考え方の人の考えも容易に理解できるのです。

 今や、情報化社会といわれ、テレビ、ラジオ等のマスメデヤ、

双方向のインターネットの発達した中にあっても、人と人の率直

な対話は重要であり、社会の中の人間として自立するためには世代間、

または同世代間の率直な対話が大事だと思う毎日です。