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2020/01/20 17:12

201912月号


 私たちは食べ物を摂取しなくても、一週間、水ならば3日ぐらいは生きていられるのに、呼吸は五分も止めるとたちまち死にいたります。この事から生命維持に酸素が不可欠なものであることは明瞭です。

  この酸素は呼吸することによって、摂取されますが、効率的な呼吸によって酸素をたくさん吸引することは体に十分な生命活動を促進し、なおかつ自律神経を鍛える事となり、その事が白血球内の免疫細胞を活性化させる方途になることを知っている人は少ないので、今回は腹式呼吸と自律神経について考えてみたい。

 人間の思考は大脳で司っていますが、心の働き、感情のコントロール、思念や想念といった「高等な能力」の創生にはものすごく大量の酸素が必要になります。

 人間の脳は酸素の最大の消費地であり、体重のわずか2%ですが、全身に必要な酸素量の20%を消費していて、1日120リットルに及び、他の細胞の約7倍の量の酸素が必要です。

 どうして、大脳はたくさんの酸素が必要なのでしょうか。

 それは、大脳は各種脳内ホルモン(アドレナリン系、アセチルコリン系、セロトニン系、ドーパミン系、ノルアドレナリン系、ヒスタミン系)を生産している工場だからであります。

この脳内ホルモンが、酸素不足のため十分生産されないと、私たちの思考活動が十分に働かない、気分が滅入ってくるという現象が起きます。

 私たちにとって酸素は生命維持に不可欠な存在ですが、その酸素は鼻または口から吸い込み肺に行き、血液に酸素を送りこみ、体内から二酸化炭素を放出して息として吐いています。

 呼吸が浅いと、肺の中で血液と接触している部分が、2~3割しかなく、十分に体内に酸素がいき渡らないのです。

 したがって体内燃焼活動が十分でないため、余った糖分等は脂肪分として蓄積されるため、太ってきます。

 そして、十分な活動エネルギーが得られていないため、体が疲れてきます。

 さらに体内燃焼は大部分筋肉でおこなわれますが、供給過剰のため、筋肉も減少してきます。

 もし、私たちが呼吸法を習得して、正しい腹式呼吸法をマスターできれば、十分な酸素を吸収する事ができ、酸素を十分吸収した血球が全身に回り、体内で、糖分と結合して完全燃焼するため、生命活動が活発化します。

 十分な酸素を取り込むには釣り鐘上になっている肺の全面積に空気を接触させ、肺の気泡から酸素を取り込まなければなりません。

 さらに、自律神経は大脳の中で、独自の生命維持の制御を司っている大事な生命維持装置です。 

 この自律神経が関わっている機関の中で、呼吸だけが意識して拡げたり、浅くしたり、止めたり、早くしたりできる部位でありますが、あとの心臓を動かすための指令(電気信号)等の「五臓」「六腑」(肝・心・脾・肺・腎・胆・小腸・胃・大腸・膀胱・三焦)は私たちの意識神経からの指令は不可能です。

 したがって、唯一制御が可能な呼吸活動を鍛える事は自律神経の働きをより活発にする促進方法なのです。

 自律神経は、交感神経、副交感神経から成り立っていて、この両神経がバランス良く働くことが大事であります。

 交感神経は昼間の興奮した時に優位になり、副交感神経は夜の体が安まっている時、精神的に安らかで落ち着いているときに優位になります。

 この両者のバランスが大事で、どちらかに偏っていると、精神的ストレスが体の維持活動を阻害します。

 たとえば、交感神経優位の時、白血球の中の好中球等が増え、逆にリンパ球は押さえられますので、体内環境が病原菌駆除の態勢となり、体内細胞をも、攻撃して打撃を与えるために生活習慣病といわれる高血圧、糖尿病、腎不全等の病気になりやすくなります。

 副交感神経優位の時にはリンパ球が多くなり、各種細胞を修復し、明日の生命活動を促進します。 たとえば、癌細胞等の正常でない細胞を正常に戻す働きももっています。

 各種臓器の働き、大脳の働きは精神的なストレスが大きく影響していますが、このストレスを受けても、自律神経のバランスが絶妙であり、タフであれば健康を維持できます。 そのために酸素の十分な供給が条件です。

 このように呼吸法としての腹式呼吸は大事な活動であり、毎日大きく空気を吸って、肺だけでなく下腹の丹田まで吸気を取り込み、吐く呼吸法を習得することは健康維持に必須の条件です。

 さらにこの呼吸法を実践しているときに、「大宇宙から、無限のエネルギーを取り込んでいる様子」をイメージトレーニングして実践するとさらに生命力を強化する糧になることをつけ加えたい。