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2020/02/11 18:58


 私の知人に、成績優秀、エリートの人生を歩み、人柄もよく、周りの人々からも好感を持たれ、申し分ない人生を歩んでいる方がいました。

 その知人に突然不幸が押し寄せてきました。

 その不幸とは、目に異変を感じ、病院に行ったところ、大脳に腫瘍ができていて、失明の一歩手前だったそうです。

 10時間に及ぶ開頭手術を受け、九死に一生を得て、回復しましたが、左目は失明しました。

 上り坂の人生から、急転直下、左目を失うという痛手を受けましたが、この挫折の日々から、彼は再び、発想を変え、新たな闘いをされて、現在は、挫折の前以上の強い意志をみなぎらせ、力強く前進の毎日を送っておられます。

 今回は、人生に遭遇する不幸、苦難をどのように捉え、次世代の子どもたちにどのように対処するかを考えてみたいと思います。

 最善の対処法をヘレン・ケラーの足跡から説明します。

 三重苦と言われる状況の中でも、悠然と生ききったヘレン・ケラーは、1880年6月27日誕生し、1歳7ヵ月の時に、原因不明の高熱と腹痛におそわれ、医師の努力で辛うじて一命だけはとりとめたものの、目と耳をおかされ、光と音の世界から完全に隔離されてしまいました。

 このままでは不遇の人生となると考えられましたが、彼女の両親は希望を捨てませんでした。

 文献を調べて各方面の名医の診察を受けているうち、視力の回復は到底不可能だが、視聴覚障害者にも立派に教育していくことは可能であるという確信を得ました。

 そして、ヘレン・ケラーにとって幸運だったのは、アンニー・サリヴァン嬢に出会った事で、このサリヴァンこそ、その後50年間ヘレンのよき半身となって献身的努力を続け、後に米国の著名作家マーク・トウエインをしてナポレオンとともに『19世紀の奇跡』とたたえ、聖女といわしめるまでにヘレン・ケラーを育てあげた『偉大なる教師』なのです。

 このような背景と事情はあるものの、この苦難を次から次へと乗り越えてきた原動力はヘレンの強い前向きな意志であり、サリヴァンの力強い教育と相まって、ヘレンは卓越した能力を開花していったのです。

 ヘレンの強い向学心と求知欲はますます旺盛となり、是非とも大学教育を受けたいと熱心な希望を持ち始めました。幸いある方面から物質的な援助もあって、ヘレンはハーバード大学を特に希望し、その入学準備のためケンブリッジ市の女学校に入学しました。時にヘレンは17歳でした。

 4ヵ年の刻苦精励により、ヘレンは学友のなかでも極めて優秀な成績でラッドクリフ・カレッジを卒業し、視聴覚障害者としては前代未聞のバチェラー・オプ・アーツの学位を獲得しました。卒業の年、“視聴覚障害者がものをいう奇跡の人”と題して演説も開くまでに開花していきました。

 どんな状況になろうとも失望せずに、前向きに生きたヘレン・ケラーの生き方から、私たちは、どのような状況になろうとも、希望を捨てず、その場その場で、現実対応していく強い意志が大事だと思います。

 ヘレンの生き方から私たちが学ぶべき点は、私たちの人生において、”苦難は必ずくる”と腹を決めることであり、その現実の結果に対し失望せず、あらゆる手段を使って立ち向かう”勇気を、持つこと”ではないでしょうか。

 先に紹介した知人が失明のあと、飛翔した原動力も、「目が見えない事が不幸ではない。目が見えなくなって、失望することが不幸なのだ。」という結論でありました。

 苦難、不幸の結果に対し、冷静に次の一手を判断する。落胆するのではなく、これから、どのようにこの苦難を乗り越えていこうかと価値創造する生き方が大事であり、この強い意志が、周囲の人々に共感と励ましの大きな波動を起こしていくのではないでしょうか。

 くじけないで、勇気を持って立ち向かう、その人の未来には、午前8時の太陽のごとく、力強く生きていける道が広がっていくのです。

 つまり、人間の生命力、精神力はあらゆる状況を変革していく源泉であり、どんな状況になっても闘い抜くところに価値があり、その強い意志が、やがては環境を変え、自己の思うような現実を創造するのです。

 まさに、逆転の発想こそ、究極の「プラス発想」であり、私たちに遭遇する困難な状況に立ち向かう勇気こそ生涯維持しなければならない資質なのです。